ベトナムにおける電子商取引(EC)分野への外国投資の条件
ベトナムで電子商取引(EC)事業を行うための外資出資比率の制限、投資ライセンス取得要件、ECサイト運営・B2C/B2B事業に求められる実務条件などについて、ベトナム人弁護士がわかりやすく解説。事前審査が必要な業種分類や、運営形態ごとの留意点を具体的に紹介し、日系企業のオンライン事業参入をサポートします。 弁護士法人NEXORA(NEXORA LAWFIRM)は、日系企業によるECサイト開設・運営に関して、業種登録、外資規制対応、ライセンス取得、契約書レビュー、広告規制対応まで一貫した支援実績があり、法律・テクノロジー・商業規制を総合的に考慮したアドバイスに強みを持ちます。
01 - 業種分類(事業内容の詳細)
ベトナムにおける電子商取引の活動内容の詳細は、次の通りです。
商品販売型電子商取引ウェブサイト
電子商取引サービス提供ウェブサイト(例:ECモール、オンラインオークションサイト、オンラインプロモーションサイト、その他産業貿易省が規定するサイト)
02 - 市場アクセス制限に関する条件
03 - 電子商取引(EC)活動における投資・経営条件
3.1. 投資条件
ECプラットフォーム上の販売における義務
ベトナム国内のECモール事業者は、外国事業者の出店者に対し以下の措置を講じる責任があります。
出店者の身元確認を行うこと
次のいずれかを選択し実施すること
出店外国企業に対し、ベトナム法に基づく輸出入権の取得を求める
ベトナムの購入者からの委託による輸入手続きを実施する
外国事業者に対し、ベトナム国内に商業代理人を指定させる
電子商取引により取引される輸出入商品は、関税法に基づく通関手続きを行う必要あり
外国投資家による市場アクセスの制限
外国投資家が電子商取引サービス事業へ投資する場合、以下の形式が認められます(2020年投資法第21条第1項・第2項)。
経済組織の設立による投資
資本出資、株式・持分の取得による投資
また、次の条件を満たす場合、国家安全保障上の審査(公安省の評価)が必要です。
外国投資家が、産業貿易省の公表するベトナムEC業界上位5社のいずれか1社以上を支配する場合
「支配」の定義:
出資比率が50%以上または議決権付株式の50%以上を所有する
取締役会、会長、社長(CEO)などの人事決定権を直接・間接に有する
技術選定、事業形態、業種・地域・形態の選択、資金調達・配分・利用などの重要経営方針を決定できる権限を有する
3.2. 経営条件(国内・外国投資家共通)
商品販売型ECウェブサイトの開設条件
以下の条件をすべて満たす必要があります。
税コードを取得した企業・組織・個人であること
商品販売型ECウェブサイトの設置について産業貿易省へ届出済みであること
ECサービス提供ウェブサイトの開設条件
以下のすべての条件を満たす必要があります。
ベトナム法に基づき設立された企業・組織であること
以下の内容を含む「サービス提供計画書(提案書)」を作成すること
事業運営モデル(サービス内容、オフライン・オンラインのマーケティング活動、物流対応等)
サービス提供者とユーザーとの権利義務の明確な区分
ECサービス提供ウェブサイトの設立を産業貿易省へ登録し、登録の確認を受けること
EC信頼マーク(信頼評価)サービス提供の条件
ベトナム法に基づき設立された独立企業・団体であること
評価対象となるECサイトの所有者との財務的・組織的独立性を有すること
公開・透明・統一的な評価基準・プロセスを有すること
産業貿易省へ登録し、確認済みであること
電子契約認証サービスの提供条件
ベトナム法に基づき設立された法人であること
以下を含む事業計画書を提出し、産業貿易省の審査を受けること
法人の紹介(経験・能力など)
技術案内(ITシステム、電子契約運用プロセス、電子署名・本人認証、情報保全、障害対応など)
データの整合性保証、契約検索・管理システムなど