ベトナム企業の信用調査|無料で使える6つの方法
ベトナムの取引先企業と取引を行う際、あるいは債権の回収可能性を評価する必要がある際に、信用調査のニーズが生じることは少なくありません。専門の信用調査会社に依頼すれば費用が発生しますが、企業は次の6つのチャネルを通じて自ら無料で情報を収集することも十分に可能です。
なぜ取引前に取引先の信用調査が必要なのか
ベトナム市場への進出を進める企業にとって、契約締結前に取引先の実態を把握することは、最も基本的なリスク予防策です。収集した情報は、取引を行うか否かの判断材料となるだけでなく、前払金の割合、支払期限、担保提供の要否といった適切な取引条件を決定する上でも役立ちます。また、すでに発生した債権について回収可能性を評価する場面でも、こうした確認は特に重要となります。
1. 国家企業登記情報ポータル
dangkykinhdoanh.gov.vn で、出資社員・株主の情報、法定代表者、登記された定款資本金、本店所在地などを確認します。取引先が適法に存在しているか、契約に署名する人物に正当な権限があるかを確認するための出発点となります。
2. 税務登録情報ポータル
tracuunnt.gdt.gov.vn で、登記された住所における実際の事業活動状況、および納税義務の違反の有無を確認します。このチャネルにより、すでに事業を停止している企業や、登記上の本店に実在していない企業を発見することができます。
3. ソーシャルメディア
労働者向けのグループやコミュニティを通じて、従業員の視点からの情報を収集します。給与の支払遅延や人員の変動に関する声は、公式な情報源よりも早くこうした場に現れることが多くあります。
4. 一般的なインターネット検索
事業実績、訴訟や紛争の有無、さらには(あれば)社会的な批判や指摘の状況を確認します。情報を取りこぼさないよう、ベトナム語の社名と英語の商号の両方で検索することをお勧めします。
5. 関係当局への直接の問い合わせ
税務当局や証券取引所などに直接問い合わせて情報を確認することができます。上場企業であれば、定期的に開示される各種報告書が信頼性の高い財務データの情報源となります。
6. 銀行、公証事務所、担保取引登録情報
銀行や公証事務所のデータベース、あるいは担保取引登録の情報サイトを通じて、借入や担保資産といった財務面の事項を確認します。取引先の資産がすでに他の債務の担保に供されている場合、このチャネルは特に重要です。
自社で信用調査を行う際の留意点
上記6つのチャネルはいずれも無料で利用できますが、それぞれが示すのは全体像の一部にすぎません。企業登記情報を税務上のステータスや担保資産の状況と突き合わせて確認するなど、複数の情報源を相互に照合することで、調査結果の信頼性は格段に高まります。